9月9日と11日に台東区教育委員会主催の「学びのキャンパスプランニング事業」の一環として台東区内の小学校4校を訪問し、5~6年生の児童を対象に和食の「だし」の出張授業を行いました。
台東区の「学びのキャンパスプランニング事業」は、区内の学校と博物館・美術館、企業、地域団体などが連携し、台東区の歴史や文化、特色を活かした独自の教育プランを作成・実施する事業です。
この事業は、子どもたちが地域に誇りを持ち、自ら行動できる「ひとづくり」を目指しています。具体的な取り組みには、文化施設への少人数見学や、地域の専門家による伝統文化(能、凧作りなど)の体験学習が含まれます。
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だしの原型は縄文時代にまでさかのぼりますが、現代のだしの原型が確立され、庶民の間に普及したのは江戸時代です。
江戸時代、台東区周辺は職人の街として栄えました。この地域には腕の良い料理人が集まり、おいしい料理を提供するために良質なだしが欠かせませんでした。多くの店ではだしを引くために、良質な鰹節や昆布を仕入れており、その需要に応える形でだし材料を扱う店が集まるようになりました。
台東区内には、創業から長い歴史を持つだし材料の専門店が現在も営業しています。
このように「だし」は和食の料理に広く使われていますが、「だし」のみを味わう機会はあまりないため、授業内で試飲しました。子どもたちからは「おいしい!」「すきな味!」「苦手かも・・・」などの感想が寄せられました。